HDR動画設定まとめ

※私自身HDR初心者なので勉強しながらやってます。「この設定が正しい」というよりは「現状、この設定でYouTubeにHDR動画を投稿できてます」という意味でとらえていただければと思います。間違い、質問、感想等、お気軽にコメントください。私のパソコン環境はWindows11です。なのでMacでの設定に関しては解りません。パソコンのディスプレイはSDRなので明るさや色味のはiPhoneアプリのDaVinci Remote Monitorを見ながら調整し、できあがったHDR動画の明るさや色味の最終確認もiPhoneを使用してます。

Z5IIの設定

RAW(階調モードN-log)で動画を録ります

動画を録る際、SDカードのスロット1に静止画を保存しスロット2に動画を保存しています。スロット2の機能は『順次記録』。この設定が正しいワケではなく、臨機応変に。

シャッタースピードは1/50秒のことが多いです、関東の電源周波数の関係で。ここらへんは臨機応変で。

絞りも臨機応変で。

ISOは800か6400で録ってます。ノイズが少ないと聞いてるので。

色温度設定も臨機応変で。私は5300K固定で録ることが多いです。

露出に関してはISOは800か6400で、あとはヒストグラムを見ながら白トビや黒ツブレしないようシャッタースピードや絞りでざっくりと調整してます

DaVinci Resolve 20 の設定

タイムライン解像度 3840×2160 Ultra HD

フレームレート 29.97フレーム/秒(30フレーム/秒でもいいかも)

リサイズフィルター シャープ

カラーサイエンス DaVinci YRGB Color Gamut

カラー処理モード HDR Davinci Wide Gamut Intermediate

出力カラースペース 【Rec.2020】 【Rec.2100 ST2084(Scene)】

HDMIメタデータの最大輝度 1000nit

「出力カラースペース」は『別々のカラースペースとガンマを使用』にチェックを入れてます。YouTubeのヘルプに「Rec.2020」って書いてあったので、確実にRec.2020と指定するにするためにチェックを入れた感じ。ただ、それに意味があるかは不明。

エディットページでタイトル等の文字やジェネレーターを追加する時の注意点

エディットページの「タイトル」や「ジェネレーター」の色は全てSDRで設定されているっぽく、HDRの中に入れると思った通りの明るさや色が出ません(白い文字がグレーになったり)。

なのでエディットページで「タイトル」や「Fusionタイトル」を入れる場合『カラーページ』で「タイトル」や「Fusionタイトル」の部分を選び「カラースペース変換」をノードに加え「トーンマッピング方法」を「DaVinci」にして「カスタム最大入力を使用」にチェックを入れ数値を100に、「アドバンス」の「OOTF(順関数)を適用」にチェックを入れる。これで文字がHDR化されるはずです。エディットページで「ジェネレーター」を追加する場合も同じ方法。ただし、この方法は『カラーページ』でクリックできる「タイトル」や「ジェネレーター」に限ります。『カラーページ』でクリックできないもの、例えば「ジェネレーター」の「単色」とかはカラーページでクリックできないので、この方法は使えません。主に「白い文字がグレーになっちゃうな」って時に使うテクニックだと思ってください。あと、この方法は完璧ではなく絵柄によっては、例えばグラデーションのあるものはバンディングが発生しやすいです。

また、DaVinci Resolve 20.2.1からはSDRの画像をHDRに入れる時の仕様が変わったのか「カラースペース変換」に「Use HDR Standard Conversion」「Use HDR 203 Nits Diffuse Whit」という項目が追加され、その2つの項目に自動的にチェックが入ってグレーアウトしており、その効果なのか文字以外は何もせずとも自然な感じでSDRの画像や「ジェネレーター」や「タイトル」がHDRのタイムラインに入ります。なので上記で説明した「カスタム最大入力を使用」や「OOTF(順関数)を適用」あたりのテクニックはプレビューを見ながら臨機応変に使ったり使わなかったりしてください。

エディットページでLightroom Classicから出力したHDR静止画(PNG形式)を追加する時の注意点

『カラーページ』でPNG画像を選択して「カラースペース変換」をノードに加え「アドバンス」の「OOTF(順関数)を適用」にチェックを入れる。

デリバー(書き出し)の設定

フォーマット QuickTime

コーデック H.265

エンコーダー NVIDIA

解像度 Timeline Resolution

フレームレート タイムラインフレームレート

プロファイル メイン10(多分この設定が一番大事)

カラースペースタグ Rec.2020

ガンマタグ Rec.2100 ST2084(Scene)

「エンコーダー」の設定についてですが【ネイティブ】だとなぜか、できあがったmovファイルは(Mediainfoで隅々まで確認した結果)HDR動画のハズなのにYouTube上でHDR化されませんでした。【NVIDIA】だとHDR化されます。理由は解りません。

「カラースペースタグ」と「ガンマタグ」の設定は『プロジェクトと同じ』でもOKだと思うけど、私は一応指定しています。それに意味があるかは不明

当たり前だとは思うけど「最適化メディアを使用」「プロキシメディアを使用」「レンダーキャッシュしたイメージを使用」のチェックは外してね

※設定は正しいハズなのにYouTube上でいつまでたってもHDR化されないということは良くあります。「エンコーダー」を【NVIDIA】にしたり、「カラースペースタグ」と「ガンマタグ」をわざわざ指定したりするのは「設定上は正しいハズなのに、いつまでたってもHDR化されないなぁ」という経験からです。「ここに書いてある設定が正しい」というワケではありませんが、いつまで経ってもHDR化されない場合は、ここに書いてある設定のいくつかを疑ってみると良いかもしれません。

「Rec.2100 ST2084(Scene)」は私の解釈では「PQ方式」だと認識しています。HDR動画にはHLGとPQがあり、私はPQが好みなのでPQで作っています。RAWで動画を録る理由の1つに、Z5IIでHDR動画を録るとHLG方式らしいので、RAWで録ってPQのHDR動画に仕上げています

(Scene)はWindowsだから、と思っているのですが正しいかは不明です。知っている人、教えてください。

DaVinci Remote Monitorの使い方

パソコンでこのページに飛んでBlackmagic Cloudの無料アカウントを作ります

無料アカウントで登録したメールアドレスとパスワードをメモしておいてね

(スマホやタブレットでの操作)iOSのストアからDaVinci Remote Monitorをインストール

(パソコンでの操作)DaVinci Resolveを立ち上げる

何かプロジェクトを開くか新規プロジェクトを立ち上げる

メニューのワークスペースからリモートモニタリングを選ぶ

そうすると右下のほうに何か出てくると思うので

Send to DaVinci Remote Direct Monitor を選び

ビデオコーデックを H.265 444 10-bit を選び

ビットレートを10Mbps

接続を自動承認にチェックをいれ

スタートを押す

32文字の英数字(セッションコード)をメモるか覚えておきましょう

(スマホやタブレットでの操作)スマホにインストールしたアプリDaVinci Remote Monitorを立ち上げる

最初に作ったBlackmagic Cloudの無料アカウントのメールアドレスとパスワードを入力

DaVinci Remote Direct Monitor を選択

32文字のセッションコードを入力

Connectを押す

これでiPhoneやタブレットがDaVinci Resolveの外部モニターとして使えるようになります

(私の場合)アプリ開始時は何度もアプリが落ちることもありますが、何度か立ち上げているうちに落ちなくなります。アプリを使う時は最初に何度も落ちるのを覚悟した方がいいかもしれません。また、ある程度新しい機種じゃないとアプリを立ち上げるのは難しいかもしれません。私の場合、iPhone13miniでは立ち上がりましたがiPad mini5では立ち上がりませんでした

iPhoneやタブレットがHDRに対応していればHDRの表示が可能

多少の遅延はあるもののHDRの色味や露出の確認に十分使えます

上限1000nitのHDR動画を作るのであれば1000nitを超えるiPhoneやタブレットが良いとは思います

DaVinci Remote Monitorに表示される色味や露出はDaVinci Resolveのプロジェクト設定のカラーマネジメントの『出力カラースペース』の設定に依存します

なので、『出力カラースペース』の設定とデリバー時のカラースペースタグとガンマタグの設定を合わせれば、DaVinci Remote Monitorで確認している時の色味や露出とデリバーで出力された色味や露出が近くなります。実際は、同じiPhoneで確認しても、DaVinci Remote Monitorで確認していた時よりもデリバーで出力された後の方が露出がほんのちょっとだけ暗く感じました。その程度の誤差です。

DaVinci Remote Monitorはかなり発熱するアプリです。ただ、発熱してもDaVinci Remote Monitorの表示が暗くなることは無かったです(たまたまの可能性はありますが)。なので、モニターとして優秀です。

YouTubeにアップロード後の話

YouTubeにアップロード後は、特に何かすることはありません

ただ、HDR化が終わるまで1週間以上かかるなんてことは普通にあります。2か月かかったという話もききます

なので、HDR化が終わるまでは非公開にしておくのが良いと思います

HDR動画を見ることができる機器

Apple製品

iPhone

iPhone X以降(第 2 および第 3 世代のiPhone SEを除く)

iPad

2017年以降のiPad Pro

第3世代以降のiPad Air

第5世代以降のiPad mini

Mac

2018 年以降のMacBook Pro

2018 年以降のMacBook Air(外付けディスプレイで HDR を出力するには、Apple シリコン搭載モデルが必要)

2020 年以降のiMac

2018 年以降のMac mini

2022 年以降のMac Studio

2019 年以降のMac Pro

※上記のApple製品はHDRに対応していたとしてもディスプレイ性能が1000nitに達していない製品があります。私の動画設定は上限を1000nitにしているので、1000nitを超えるモニターだと作った動画を100%楽しめますね。とはいえ、400nitでも十分楽しめると思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました